HiroLab

プログラミングに関する情報発信サイト。

C++

【C++】Day 29:「セキュリティと暗号化」

投稿日:

Day 29では、「セキュリティと暗号化」について学習します。

セキュリティと暗号化は、情報を保護するための重要な概念です。データの機密性、完全性、可用性を確保するために、データの暗号化、ハッシュ化、認証、アクセス制御などが使用されます。

以下にセキュリティと暗号化の主な内容と、例題、演習問題を提示します。

 

セキュリティと暗号化の主な内容:

1. 暗号化:
– 暗号化は、データを非常に大きな数の数学的アルゴリズムによって変換して、不正なアクセスから保護する手段です。
– 対称鍵暗号化と非対称鍵暗号化があります。

 

2. ハッシュ化:
– ハッシュ化は、特定のデータセットに対して固定長の値を生成する方法です。
– ハッシュ値は、元のデータから逆算できない一方向の変換です。
– パスワードの保存やデータの整合性の検証に使用されます。

 

3. 認証:
– 認証は、利用者が本人であることを確認するプロセスです。
– ユーザー名とパスワード、生体認証、二要素認証などが一般的な認証方法です。

 

4. アクセス制御:
– アクセス制御は、認証されたユーザーに対して適切な権限を与えることで、権限を持たないユーザーがデータにアクセスできないようにする仕組みです。

 

例題:

C++で簡単な暗号化とハッシュ化を行う例として、以下のようなプログラムを考えてみましょう。

#include <iostream>
#include <string>
#include <openssl/evp.h>
#include <openssl/sha.h>

std::string encrypt(const std::string& data, const std::string& key) {
unsigned char iv[16] = {0};
unsigned char out[1024];
EVP_CIPHER_CTX* ctx = EVP_CIPHER_CTX_new();

EVP_EncryptInit_ex(ctx, EVP_aes_256_cbc(), NULL, (unsigned char*)key.c_str(), iv);

int len;
int outlen;
EVP_EncryptUpdate(ctx, out, &outlen, (const unsigned char*)data.c_str(), data.length());
len = outlen;

EVP_EncryptFinal_ex(ctx, out + len, &outlen);
len += outlen;

EVP_CIPHER_CTX_free(ctx);
return std::string((char*)out, len);
}

std::string hash(const std::string& data) {
unsigned char digest[SHA256_DIGEST_LENGTH];
SHA256_CTX sha256;
SHA256_Init(&sha256);
SHA256_Update(&sha256, data.c_str(), data.length());
SHA256_Final(digest, &sha256);

char buf[2 * SHA256_DIGEST_LENGTH + 1];
for (int i = 0; i < SHA256_DIGEST_LENGTH; i++) {
sprintf(buf + (i * 2), "%02x", digest[i]);
}

return std::string(buf);
}

int main() {
std::string key = "mysecretkey";
std::string data = "Hello, this is a secret message!";

std::string encryptedData = encrypt(data, key);
std::cout << "Encrypted: " << encryptedData << std::endl;

std::string hashedData = hash(data);
std::cout << "Hashed: " << hashedData << std::endl;

return 0;
}

 

演習問題:

1. ハッシュ化したデータを復号化できるように、上記の暗号化とハッシュ化のプログラムを修正してください。

2. ユーザー名とパスワードを用いてログイン認証を行うシンプルなコンソールアプリケーションを作成してください。認証が成功した場合にのみ、アクセスが許可されるようにしてください。

これらの例題と演習問題を解くことで、セキュリティと暗号化の理解と実践ができます。注意してください。実際のセキュリティ実装では、十分な検証と専門家のアドバイスが必要です。安全なシステムを構築する際には、セキュリティに関する専門知識を持つプロフェッショナルの支援を求めることが重要です。

-C++
-, ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【C++】Day 24:デバッグとテスト

Day 24では、デバッグとテストについて学習します。 プログラムを書く際には、バグを見つけて修正するデバッグや、プログラムが正しく動作することを確認するテストが重要です。 以下にデバッグとテストに関 …

【C++】Day 4:制御文の一つである条件分岐(if文、else文、else if文)について

Day 4では、制御文の一つである条件分岐(if文、else文、else if文)について学習します。 条件分岐は、特定の条件に基づいてプログラムのフローを制御するために使用されます。 条件が真(tr …

【C++】Day 7:ユーザー定義関数とライブラリ関数について

Day 7では、ユーザー定義関数とライブラリ関数について学習します。 以下にそれぞれの内容を詳細に説明し、例題と演習問題を提示します。   ユーザー定義関数: – ユーザー定義関 …

【C++】Day 1:C++の基礎構文について

Day 1では、C++の基礎構文について学習します。 プログラムの構造: C++プログラムの基本的な構造を理解する。 C++のプログラムはmain()関数からプログラムが開始されます。 後述する演習問 …

【C++】Day 18:マルチスレッドプログラミングの基礎

Day 18では、マルチスレッドプログラミングの基礎について学習します。 マルチスレッドプログラミングは、複数のスレッドを使用してプログラムを並行して実行することを意味します。各スレッドは独立して動作 …